布引観音コース

布引伝説と風穴の冷気がただよう

  • 初級者
  • 歴史
  • 5km 総距離
  • 1h30min 所要時間
  • 200m 標高差
【イメージ】布引観音コースマップ

風穴のある氷集落を抜け、千曲川まで下り、布引観音の参道を登ります。アップダウンと見所の多いコースです。

布引観音コースのスポット

氷集落周辺

1. 風穴

【イメージ】風穴

2. 氷集落

【イメージ】氷集落

3. 氷集落から見た浅間山

【イメージ】氷集落から見た浅間山

氷地区は、千曲川沿いの崖線の斜面に立地し、浅間連峰の眺望と豊かな湧き水に恵まれた、美しい風景の残る小さな集落。夏でも冷たい不思議な風穴、点在する石仏、そして深い緑の奥に息づく隠れ里のような雰囲気が、訪れる人を惹きつける。

氷集落にある氷風穴群は、冷風を逃がさないよう萱屋根壁を設け、天然の冷蔵庫(氷室)として活用されてきた。江戸時代には氷を貯蔵して、藩主に献上。養蚕が盛んな明治時代には、蚕種(蚕の卵)の貯蔵に効力を発揮した。現在では、りんごや漬物、日本酒の保存に利用されている。夏場でも2〜5℃ほどの低温に保たれているので、冷気を体感することができる。

冷風とは逆に、暖かい風が吹き出る場所を、温風穴(おんふうけつ)と言う。ほとんどが風穴とセットで存在し、より斜面の高い位置にある。全国的に10℃前後の温風穴が多いが、ここは16℃ほどと高め。2017年から梅の鉢を置き、温風穴の暖気で開花を促進させるプロジェクトに取り組んでいる。

ふけ平は、1974年、減反の対象となった田んぼを、集落の有志が力を合わせて花畑に転用し、菖蒲園に変えた。毎年6月中旬と9月下旬に開花する。

千曲川から布引観音へ

4. 千曲川と布引電気鉄道跡

【イメージ】千曲川と布引電気鉄道跡

5. 布引観音

【イメージ】布引観音

6. 布引観音裏参道

【イメージ】布引観音裏参道

千曲川は、秩父山地から日本海まで流れる日本一長い大河。総延長367kmのうち、千曲川と呼ばれる部分は214km(新潟県では信濃川と呼ばれる)。甲武信ヶ岳(2475m)が水源で、長野県側は川上村に登山口がある。

対岸の河原にあるコンクリートの柱は、1926年から1934年まで走っていた電気鉄道の橋脚。小諸商人が商圏拡大や布引観音の観光、さらに川西地区(望月・立科)の発展等を目的として引いたが、のちに不況のあおりを受けて廃線となった。

布引観音釈尊寺は「牛に引かれて善光寺参り」で有名なお寺。伝説によると、昔この地に住む強欲で信心の薄い老婆が千曲川で布をさらしていたところ、どこからか牛が現れ、その布を角にひっかけて走り出した。老婆がそれを追い、やっと追いついたところが善光寺だったという。その後、御仏の光を仰ぎ見て、牛が観音様の化身であったと老婆は知り、改心する。

布引観音釈尊寺は、724年(奈良時代)に行基が開いたと伝わる。断崖に建つ観音堂の奥には、鎌倉時代の宮殿(国の重要文化財)が安置されている。観音堂は戦国時代の戦火で焼かれたが再建され、江戸時代、北国街道を通る旅人の立寄り参拝コースとして栄えた。

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