【報告】ロングトレイルハイカー入門講座2024(3)
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開催日:2024.07.20~07.21
【報告】ロングトレイルハイカー入門講座2024(3)
イベント

第3回 空を見て天気を判断しよう


日 時:
2024年7月20日(土)13時~21日(日)14時
内 容:
1日目(机上) 山の天気の特徴、夏山気象リスク、観天望気など
2日目(実習) 池の平湿原、三方ヶ峰、見晴岳(約3.5km)

猪熊 隆之■講師
猪熊 隆之 (株式会社ヤマテン代表取締役、気象予報士)
新潟県出身。2024年5月エベレスト(8848m)登頂。マナスル(8163m)、チョムカンリ(7048m)、剱岳北方稜線冬季全山縦走などの登攀歴もある。中央大学山岳部前監督、国立登山研修所専門調査委員。著書に『山の観天望気』『山岳気象大全』『山岳気象予報士で恩返し』など多数。

参加費:
7,000円
参加者:
20名(定員 20名 申込者 62名)

■活動レポート 1日目
山岳気象の第一人者でもある株式会社ヤマテンの代表取締役・猪熊氏が講師を担当した。
1日目の座学は、直近のエベレスト登頂の話からスタート。世界の山々を登ってきた話は、参加者を惹きつけた。天気図の読み方、風の向きや強さなど、基本的な気象の知識を教わった。
 
講座の中盤では、窓から見える山にかかっている雲を観察した。
梅雨時期で乱層雲(あま雲)と積層雲(うね雲)を観測でき、見える山頂付近では弱い雨が降っていると予想。講義の終盤は、天気図を見ながら明日の天気を予報した。参加者は晴れ予報で、雨は降らないと判断した。

■活動レポート 2日目
2日目は池の平湿原駐車場から出発。周辺の空は少し雲に覆われていたが、晴れていた。
講師から、雲の種類や特徴の説明を聞いてから出発した。今日の空はいろいろな形の雲があり、実践するには良い日になりそうだ。
 
木道の傍らでは、アヤメ、ハクサンチドリ、ハクサンシャクナゲなどの高山植物を見ることができた。
途中で足を止めて、雲の資料を見ながら観天望気。風の強い雲が空に出ていて、午後から天気が崩れると予想した。
 
見晴岳の頂上で、天気図から予測した風向きや強さについて解説が入った。 遠くに見える八ヶ岳の天気も予想。周辺の山も、午後から天気が崩れて雨予報だ。
山頂には貴重なコマクサも咲いていた。
参加者は、前日に個人ワークした天気予報の答え合わせができた。

■参加者の声(アンケートより)
  • 観天望気がどのようなものか、天気の基礎知識が得られた。
  • 猪熊氏の話が興味の湧くものばかりで、分かりやすく教えてもらえた。勉強した天気図の必要性や雲の種類を、今後の山登りに役立てたい。
  • 天気図の見方や個人ワークした天気予報がとても勉強になった。
  • 2日目の屋外実践は、猪熊氏から直接解説を聞ける貴重な機会だった。

■事務局評価
  • 自主学習では難しい山の天気を学びたいという人は多く、定員の約3倍の62名の応募があり、キャンセル待ちも32名いた。
  • 今回は猪熊氏1人の対応となったが、天気の面白さや天気図を分かりやすく解説していた。雲の種類と観天望気は、経験がとても重要。参加者からの積極的な質問も多く、講師は一人ひとりに対して丁寧に回答していた。天気を予想する個人ワークでは、1日目のふりかえりもできた。
  • 池の平湿原の観天望気は、天気も良く様々な雲が見られた。講師からは、周辺にある雲の種類や今後の天気予報が伝えられた。前日予想した天気が、どの雲を見て判断したか、講師の話を聞いて納得することができた。この講座で空や雲に対する意識がより高まったと感じた。
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